東南アジア原産で、5月~8月頃(旬は、6月、7月)収穫できる、日本国内では、なかなか手に入らない、しかも本当の生食は、産地に行かないと食べられないマンゴスチンをご紹介します。
それもそのはず、日本では栽培されていない。いまのところ、できない。
沖縄などでは、数々の熱帯果実の栽培が可能になっていますが、現在のところマンゴスチン栽培は成功していない。加えて、植物検疫上、2003年からタイからの輸入が認可されているだけで、日本国内の流通量は僅か。認可されているタイ産ですら、実は蒸気による加熱殺菌されているので、本当の生ではない。そんなわけで、本当の生は、産地で食する方法以外、いまのところなし。
これ産地生食、本当に価値ある一品です。本当に。『ひつこいぞ』、コラ!
① そのお味とは?
大航海時代の探検家たちが、東南アジアで3つの果物<マンゴー、チェリモヤ、マンゴスチン>のおいしさに感激し、世界三大美果と称したとされ、マンゴスチンにいたっては、19世紀の大英帝国のヴィクトリア女王は「我が領土にマンゴスチンがあるのに、それを食べたい時に食べられないとは遺憾の極みである」と嘆いたといわれている逸話が残っているくらい代物です。
我流表現では、『とろけるような果肉の食感の柔らかさ、果肉から溢れ出るジューシーなほんのりとした甘みに、優しくて爽やか酸味が追従して、後味さっぱりで、また、もう1つ食べてしまうループに入る』。上品な甘味と酸味の絶妙なコンビネーションは『可憐』という言葉が相応しい、他の果物で味わえません。<表現方法について、自我自賛。(笑)>
ライチと似ていると言われますが、食べ比べると全然、違います。
そして、日本国内で流通している冷凍物と産地生食では、全くの別物です。
② 切り方、剥き方(割り方)、食べ方
マンゴスチンの果実は直径5~7cmほどの球形で、ゴルフボールを一回り大きくしたくらいです。果皮は木質で厚みがありますが、それほど固くは無く、手で剥く(割る)こともできます。以下、2パターンをご紹介。
お客様向けのお上品な切り方の手順
- マンゴスチンを横に向ける。
- 真ん中(でも、自分はほんのちょっとだけヘタよりしてる)に、ナイフを当て、皮だけ1周切る。切り込む深さ、絶妙を求める場合、7㎜前後。気にしない人は5㎜以上10㎜未満で問題ない。外皮は少し硬いので、ナイフで切る際は要注意。
- 皮をとる。上手くいくと、ヘタ側に白い果実が残る。それをフォーク、又はスプーンで繰り出す。映像は、スプーンだけど、自分的には、絶対フォーク。
こんな感じに、カットすることができました。
ナイフを使わないワイルドな剥き方というより、割り方の手順
指と手のひらでマンゴスチンのお尻を上に向けて挟むようにして、そのお尻の部分を強く押すと皮が割れるので、そこから実を取り出すことができます。
*ナイフを使う場合も手で割る場合も、実を潰さないように注意しましょう。
こんな感じで、手のひらで割れます。
③ 食べる時の注意
- 種を喉に詰まらせないよう、特に小さなお子さんには要注意です。
- 果皮の紫色の汁が服についたら取れない。特に白い生地についたら、アウトです。
- ホテルによっては、ドリアン同様に持ち込み不可のところがある。ドリアンの場合は、臭いの理由で、マンゴスチンの場合は、2)の理由により、ホテルの備品<タオル・シーツ類>が、汚れるから。
- 日持ちしないので、新鮮なものを買う。できるだけ、早く食べる。
④ 美味しいマンゴスチンの選び方
とにかく、新鮮なマンゴスチンを選ぶ事につきる。
新鮮とは、「ヘタができるだけ緑色のものを買う」これにつきます。
果皮をチェックしても、素人ではわかりません。但し、果皮が固くなっているものは、選ばないように。
⑤ 気になる現地価格と日本の価格
当地ベトナムでの6月/2023価格は、1KGで、70,000VND前後(=約420円)
大体10個~12個前後です。1粒あたり、約35円也。
日本国内で販売されているタイからの輸入品(航空便)の価格チェックしてみました。
ざっくり、1KG(10個)で、4000円前後でした。1粒あたり、約400円也。
マンゴスチンの旬の時期(6月、7月=灼熱の季節だけど)に、東南アジアへの旅行の際は、是非とも、お試しあれ。